こんばんは。

今夜も万年筆ネタです。
今回のネタは万年筆のキャップです。

キャップの種類

通常のボールペンやマジックだとキャップは引っ張ったら外れて押し込んだら締まりますよね?
ところが万年筆は少し変わっています。
わかりにくいですが、金色の金具の下がネジになっています。
万年筆のキャップはネジ式になっている物が多く売られているのです。
人に万年筆を貸す時、キャップを引っ張って外そうとして外れずに困るのを見る事があります。
筆記具のキャップは引っ張ってはずすと言うイメージが付いているからでしょうね。
ちなみに、引っ張るだけのタイプも存在しています。
ちなみにこの構造は、スクリュー式とも呼ばれています。

何でネジ式のキャップなんか作ってるの?

ネジ式のキャップって外すときに少し面倒ですよね。
文字を書くときにグルグル回さないとキャップが外れないのですから。
でも立派な理由があるのです。
理由はインクの乾き防止です。
万年筆はボールペンと違って、ペン先が空気に触れているとインクがどんどん乾いていきます。
ボールペンだとペン先のボールがインクタンクと外気を遮断しているのですが、万年筆は細い管がインクタンクに繋がっているため外気とインクタンクを遮断するものがありません。
なので、長時間空気に触れると万年筆内部のインクが乾いて固まってしまい、使えなくなってしまうのです。
キャップをしてたら乾くことはないと思いがちですが、小さな隙間であっても長時間になると空気が少しずつ入れ替わり、最後はカラカラに乾いてしまいます。
そこで、キャップが完璧に外気と遮断するようにネジ式という構造になったのです。

全ての万年筆がネジ式キャップを採用しないのは?

これはコストの問題ですね。
ネジ式のキャップはペン軸とキャップにネジ山を切る必要があるため、どうしてもコストがかかります。
なので、安価な万年筆はボールペンと同じ構造のキャップを使用しています。

ネジ式キャップの効果は?

これは大きな違いがあります。
今回の写真に写っている
LAMYサファリ(通常のキャップ)とセーラープロフィットで言えば、
LAMYサファリ:2週間くらい使わないとペン先が乾く
セーラープロフィット:2ヶ月くらい使ってなくても乾かない
というか、セーラープロフィットでペン先が乾いた経験はありません。
ペン先が少々乾いても水洗いすれば元に戻るんですけどね。
ただ、何年も使わないと完璧にインクが固まるそうなので、長期間使わない時は、インクを抜いて水洗いした方がいいですね。

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