こんばんは。

今日はお米のことについて書きます。

私は個人的に米を作ってる米農家でもあるのですが、米のことって結構知られてないと言うことを最近知りました。

米農家では常識となっている事を紹介したいと思います。

米は精米すると鮮度が落ちていく。

米の状態は大きく分けて3つに分けられます。
・籾米(もみごめ)

稲刈りが終わった状態の米で、籾殻(もみがら)とよばれる殻が付いた状態です。
基本的にこのままでは食べられないので、籾摺り(もみすり)と言う作業をして、籾殻を取り除きます。

・玄米(げんまい)

籾殻から殻を取り除いた(籾摺りした後)状態です。

玄米ご飯として食べられます。

玄米ご飯は栄養価が高く、少し香ばしい味がするのが特徴です。
ただ、少し消化が悪いのと、食感も固いので白米とブレンドしたり、よく噛んで食べる事をお勧めします
この後、精米(せいまい)と言う作業を経て、白米になります。

・白米(はくまい)

一番見慣れた状態ですね。

一般的に食べられている米は白米です。
ここまでは、ほとんどの人が知っている事だと思います。
今回はお米の鮮度についてお話しします。

米というのは、稲刈りが終わった時から少しずつ鮮度が落ちていきます。

刈り取った瞬間が一番新鮮な状態で、時間経過とともに水分が逃げていったり、酸素に触れる事で品質低下が起きるのです。
毎日食べているので味の変化は気づきにくいですが、「新米が美味しい」と言うのは直前に食べたご飯の品質が低下しているので違いに気づくのだと思います。
「新米は水を少なめにして炊く」と言われているのは、新米は米の中の水分が多いのが理由ですが、米の中の水分量と炊きたてのご飯の香りが直結しているように思います。

それではお米の鮮度を保つ方法を紹介したいと思います。

1.籾米のまま保存する。
これが鮮度を保つために一番良い方法です。
米の成分が籾殻の中に閉じ込められるし、外部からの影響を一番受けにくい保存方法です。
もちろん食べるときに、「籾摺り・精米」をすることになります。
・・・・(面倒くせぇ)

そうです。
かなり面倒くさいです。
それに保存も面倒になります。
万一濡れたりすると大変なことになります。
一部の業者の中で、籾米のまま保存しているところもあると聞きますが、個人で保存するのは難しいですね。
家庭用の籾摺り機や精米機も売られているので、籾米を手に入れることが出来る方は、この方法もアリかと思います。

ちなみに私は稲刈りと同時に籾摺りまで行っているので、籾米は取り扱っていません。

2.玄米のまま保存する。
少し現実的になりました。
籾摺り後の玄米は、お米の表面が薄い膜でコーティングされている状態になっています。
この膜がお米の酸化防止になるので品質の劣化が進みにくくなります。
(進みにくいだけで、少しずつ劣化しますが・・・)
籾米よりは容積が少なくなるので保管もしやすくなります。

このままでも食べる事は可能ですが、白米として食べたい場合は自分で精米して食べることになります。
精米は、無人精米所やお米屋さんで可能ですし、家庭用の精米機を購入する方法もあります。
私もこの方法で保存しており、食べるときに家庭用精米機で必要な量を精米しています。

3.白米で保存する。
これがお米の劣化が一番早くなります。
お米を守るものを全て取られた状態なので、温度や湿度に一番影響を受けてしまいます。
現実的に籾米や玄米が手に入らない場合や、精米する手段がない場合はこの方法しかない人も多いですよね。

そこで、少しでも鮮度を長持ちさせる方法を紹介します
全ての状態に共通して言えることですが、お米の天敵は「高温多湿」です。
常温で放置していても、冬場はあまり鮮度は落ちません。
春から夏にかけて、鮮度が落ちていきます。
特に梅雨の季節は米にとって一番厳しい時期になります。

そこで以下の事に気をつけましょう。
・白米は一度の大量購入せずにマメに買い足す。
・冷暗所で保存する。
・湿度の高いところには保存しない
・できれば密閉容器に保存する
温度は20度を超えなければ品質に影響しないと思います。
「冷蔵米びつ」と言う商品も発売されていますが、冷蔵庫に保存するのも良いと思います。

私の感覚的な意見ですが、米の味は
保存状態 > 品種
だと思います。

無ブランドのお米でも保管状態さえ良ければ美味しくいただけると思います。

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